2003-06-25から1日間の記事一覧

書籍の価格

ところで「猿丸幻視行」は近所の古書店でたくさん買った内の一冊で、後で確認すると50円の値札がついていた。一ヶ月で増刷がかかった第二刷で、定価は980円だった。乱歩賞の受賞作は私が生まれてから20数年で7割以上も値上がったことになる。規定枚数は当時…

猿丸幻視行

昭和55年に第26回江戸川乱歩賞を受賞したのは井沢元彦「猿丸幻視行」だった。最終選考に残った作品には島田荘司「占星術のマジック」があり、これは後に「占星術殺人事件」として刊行され大きな反響を呼んだ。TBSで報道記者として修行中だった井沢は後に専業…

理由が先、とは限らない

結論が先に決まっていて、後から説明を考えた場合、説明を否定されても結論は倒れない。説明がうまくできなかっただけであって、結論自体が否定されたわけではないからだ。ディベートにおいて、敗者が最終的に自説を曲げる必要がないのは、こうした理由によ…