「神の手」こわい

日本が3-1で中国を下した、今日のサッカーアジア杯決勝の話(と書いておかないと後でわかんなくなるので)。寮の食堂のテレビで同僚と一緒に観戦。
そりゃたまにはあることなんだろうとは思っていたけれど、実況中継で「神の手」を見たのは初めて。ワーイと喜べるものかと思ったら、全然そうじゃない。みんな凍りついてしまった。卑近な感覚としては、自己申告しないとヤバイ(詳細は略す)んじゃないかな、とハラハラしたし、そもそもこういうルール外の得点は気持ちのいいものじゃないことを思い知らされた。
もうセミも鳴いていない。静けさに耐えられなくなって、ビールをゴクゴク飲んだ。
それからはまったく気が気ではなくて、額に汗だらだら。とにかく居心地が悪く、何かよくないことが起きそうな気がして、怖くなった。数分後にはみんな、元通りに話をしていたのだけれど、誰の表情にも強張りがあって、なんだか悪霊に憑かれた人々、って感じだった。そんなわけで、3点目が入ったのにはホッとした。ホント、勝てばいいってもんじゃない。寿命が縮んだような気がする。今回はテレビの前で、つくづく反省させられた。でも、のどもと過ぎれば何とやらで、また愚かなことを口走ることは目に見えていて、気が重くなる。
今回のアジア杯決勝トーナメントは、毎試合、最後まで目が離せなかった。テレビ番組としては最高だけれども……いやはや。何はともあれ決勝戦、きれいな形で3点目が入っての勝ちで、本当によかった。