飯田泰之『ダメな議論』を読んで肩を落とす
新年早々、こんな本を読んでしまった……。はぁ……。あ、この本そのものはお勧めします。だから意気消沈しているわけで。
- ダメな議論を見分けるチェックポイント
- 定義の誤解・失敗はないか
- 無内容または反証不可能な言説
- 難解な理論の不安定な結論
- 単純なデータ観察で否定されないか
- 比喩と例話に支えられた主張
私は面倒くさがりなので、記事を書くのにいちいちデータを調べない。私は自分の考えにそれなりに自信を持っていればこそ、こうして記事を書いているのだけれど、根拠は乏しい。だから私の記事のほとんどは比喩と例話から説き起こされており、ようするに信頼できない。結果的に私の意見は正しいかもしれませんが、偶然、たまたま正しかっただけ。ところで、『ダメな議論』の肝はたしかにチェックリストなんだけれども、個人的に感銘を受けたのは、人間が客観的な損得では説明しがたい「信じたいこと」を信じるメカニズムの解説。「自分に都合のよい話に飛びついているわけじゃない、「正しい」から信じているんだ」というときこそ、危ないんだな。